セクハラって犯罪なの?

現在、「セクハラ」という表現を用い、犯罪としてこれを直接禁じる法律はありません。
しかし、セクハラとなり得るそれぞれの行為の中で悪質なものについては、「強姦」や「強制わいせつ」はもとより、例えばそれが誹謗中傷であった場合は名誉毀損罪(刑法第230条)や侮辱罪(第231条)として、痴漢行為であれば公然わいせつ罪(第174条)として、わいせつな画像を常時パソコンに表示した場合はわいせつ物陳列罪(第175条)として刑法に抵触することになります。
また、一般に「セクハラ裁判」と言われているのは、民事訴訟により加害者等の法的責任を追求しているものであり、加害者に対しては、不法行為による損害賠償請求(民法第709条)、精神的損害による慰謝料請求(民法第710条)を行うもの、また事業主等に対しては、法人の不法行為による損害賠償請求(民法第44条)、債務不履行による損害賠償請求(民法第415条)、使用者責任に基づく損害賠償請求(民法第715条)を行うものが大半となっています。